川崎 2006年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で一緒に代表入りした時、ホテルのエレベーター前で会いました。
あまりにも好きすぎると会えないんですよ。会ってみて変な人だったら「今まで好きだったのに」と、ショックが5倍くらいになる。
イチローさんと共通の知人がいて、それまでも会えるチャンスはありましたが、「僕はいいです」と断ってきた。
でも、WBCに選ばれたから会うしかない状況に。「ソフトバンクの川崎です。よろしくお願いします」と言いました。頭がパーンと真っ白になりました。

武内 イチロー選手は?

川崎 「ああ宗くんだね」と。そこから先は覚えていない。エレベーターに乗ったんじゃないですか。記憶があまりないですね。「宗くん」と言われた瞬間に動揺しているから。

武内 今は一緒に自主トレをする仲になっていますが、イチロー選手から学んだことはありますか。

川崎 いや、学んだことというより、ただ好きなんですね。WBCで一緒にプレーした時、思った通りの選手だったんですよ。でも、思った通りでないところも、プラスアルファでいいなと。

武内 思っていたのと違うと部分とは。

川崎 いやいや、それは言えないんですけど。僕だけのものなので、みんなに知らせる必要はないから。